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ひきずりおろしてやるんだ 空き箱のうえに胸をはって 立っているじぶんをちからまかせに ひきずりおろしてやるんだ そのまま地面に叩きふせてやるんだ 服をひきちぎってやるんだ すっ裸にみっともなくしてやるんだ 暴れるようなら踏んでやるんだ 手荒におとなしくさせたあと 脳みそを取り出してやるんだ 文句言う暇など与えないんだ 素早くやるんだ 蛇口はありったけひねっておくんだ 冷たい水でじゃぶじゃぶと 脳みそをさっぱり洗ってやるんだ なんたって長く 使ってきたものなんだから あちこち汚れているのが 当たり前ってものなんだから たいそうな御託を流してやるんだ こんなに積みあげてきたんだってとことか 経験や、自信、誇りのあたりを 細かいところにこびりついた 逃げ道になるような言い訳のとこまで 指でこすって さっぱりきれいに つるつるのこどもみたいに戻してやるんだ そしたらやっと まっさら新しい服を着れるってもんだ 最後にやわらかなタオルを ばっさばっさとぶつけてやるんだ その隙間から顔だけだして ごめんなさいって言えるってもんだ |
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こちらの部屋の 窓はとってもおおきい窓 壁いちめんが 窓といってもいいくらいの窓 開放的で景色が良くて けれどもその風景ごとが 一枚のおおきな 写真が貼られて出来ている窓 あちらの部屋の 窓はとってもちいさい窓 手のひらひとつで 容易く塞がってしまうくらいの窓 けれどもその覗ける景色は ほんものな世界 遠く夕暮れを 鳥が横切っていくのが見える窓 どちらの部屋に住みたいかといえば 窮屈に感じても リアルな世界を感じられるほうが いいかなあと、まず おもってみたりするけれど もしも、そのおっきな風景写真を 世界中のひとがみんなして 窓に貼っているとするなら、なんだか 安心するからね おっきな窓の部屋を 選ぶかもしれないな、と迷ってみている 泡のスプレーをかけて せっせせっせ、拭きながら |
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天国になんかいったことないけど まるでそいつは 街のなかにあるみたい 空想やおはなしだけのものじゃなく 雲のお城のように 浮かんでいるのでも 閉じた箱の中で固く 押し黙っているものでも ないみたい 人と、人とのあいだで 時折すれちがっていくような 優しい、や微笑むっていう名のまるで 孤独ってやつみたい 孤独になんかなったことないけど まるでそいつは 街のなかにいるみたい 空想やおはなしだけのものじゃなく 海深く絨毯の底に 沈んでいくものでも 閉じた箱の中で固く 押し黙っているものでも ないみたい 人と、人とのあいだで 時折すれちがっていくような 愉しそうな話し声を、そっくり真似してみては 微笑んでいるみたい |






